誰かと会話したときに、
自分の思っていることが相手に伝わらない…
まったく違った内容で伝わってしまった…
ということは、ないだろうか。
誰が、何を、どうやって、どんな相手に伝えるかによって、
伝わり方は全く変わってしまう。
コミュニケーションエラーを防ぐためには、
コミュニケーションを構造化した「SMCR」モデルが有効である。
SMCRモデルとは、コミュニケーションを
1.送り手(Sender)
2.内容(Message)
3.手段(Channel)
4.受け手(Receiver)
の4要素に分けてとらえるフレームワークである。
1.送り手
コミュニケーションにおいて、誰が言ったのか、書いたのか、
という「メッセージの送り手」が非常に重要である。
例えば、テニスに熱中している小学生のA君。
A君の素振りを見た錦織圭選手が、
「いいセンスしてる!あとはフットワークだ」
「これから毎朝5キロのランニングをすれいいよ。
そうすれば、もっと強くなれるぞ」
A君は、翌朝から一生懸命ランニングをするだろう。
でも、テニスのど素人が同じように話しても、
まったく相手にされないないだろう。
自分が送り手としてメッセージを発信する場合は、
相手に、自分がどう受け止められているのかを把握することが重要である。
その上で、メッセージの中身を変えていく。
送り手をしっかり意識することで、コミュニケーションの質が高まる。
2.内容
コミュニケーションにおいて、内容が重要なのは言うまでもない。
同時に他の3つの要素(送り手、手段、受け手)との整合性が重要となる。
どんな内容を伝えるべきかは、他の3要素との整合性を意識しながら、
決めていく必要がある。
3.手段(Channel)
手段とは、何を通じて、その内容が伝えられたか、ということである。
会って話をする…
電話で話す…
メモを使う…
メールで伝える…
同じ内容だったとしても、どのチャネルを通じて伝えたかによって、
受け手の受け取り方は変わってくる。
理解してもらいたい…
お願いしたい…
文句を言いたい…
ほめたい…
受け手に伝えたい内容によって、使うチャネルを使い分ける。
そうすれば、効果的なコミュニケーションが可能になる。
4.受け手
相手にこちらの言いたいことを伝えたいと思うのであれば、
受け手をコミュニケーションがちゃんととれる状態にすることが重要。
どんなに素晴らしい内容であっても、
受け手が聞く準備がとれていなければ、馬の耳に念仏である。
場所を変える…
朝早く時間をとる…
会議のあと二人で残る…
受け手がどんな状態にあるかをしっかり確認する。
まず、聞くことができる状態にすることから始めよう。
コミュニケーションのときには、
まず、何を伝えたいのか、
それを伝えるためには、どのような伝え方をしたらよいのか、
をしっかり意識することが、大切である。