人は対象物に接する回数が増えるほど、警戒心が薄れ好意度が高まる。
アメリカの心理学者ロバート・ザイアンスが、
「ザイアンスの法則(単純接触効果)」として発表した。
1.知らない人には攻撃的な態度をとる
2.接触回数が多いほど、好意をもつ
3.相手の人間的な側面を知ると、より強く相手に好意をもつ
人は誰でも、知らない人よりも知っている人に対して、
優しくしたい、助けてあげたいという心理がはたらく。
まず、自分が誰なのか、どんな人間なのかを相手に知ってもらう。
そうすると、そこに人間関係が生まれ、
興味や好意を持ってもらえることにつながる。
例えば、営業の場合。
はじめての訪問時は、お客様側は警戒している…
何回か訪問することで、人間的な部分もわかり、関係が深まる…
対話を繰り返して関係が深まることで、成約のチャンスが高まる…
社内で、上司と部下の関係においても同じである。
上司に、自分はどのような人間かを知ってもらうことが大切。
良好な人間関係を継続するには、
会話でもメールでも、挨拶だけでもいいので、
常に接触を保つことが必要である。
ただ、注意しなければならないのは、
人は相手を知ったときに、嫌悪感を覚えてしまうと、
知れば知るほど相手のことを嫌ってしまう…
ということである。
営業で、お客様が嫌がっているのに、
不必要に会いいこうとするとどうだろうか。
嫌悪の感情がこれまで以上に増して深く強くなっていくだけである。
自分を知ってもらったから、
相手は自分に好意を抱いてくれているに違いない、
という考えは早計である。
相手と親しくなるためには、接触頻度をあげることは大切。
ただし、一人よがりなコミュニケーションは逆効果。
相手への気遣いとリスペクト(尊敬)は、忘れてはいけない。