「守破離(しゅはり)」とは、茶道、能などの伝統芸能、武道や華道など、
「道」を極める世界で使われていた学びのステップを表した言葉である。
その道を極める成長段階は、守・破・離の三つの段階に分けられる。
1.「守」
最初の段階では、
その道を究めるにあたり、師の教えに従い流儀を守る。
多くの話を聞き、師の行動を見習って、師の行動を自分のものにする。
全てを習得できたと感じるまで、師の指導を学ぶ。
繰り返し学ぶことで、基本を身に付ける段階である。
2.「破」
次の段階では、
師から学ぶだけではなく、今まで学んだ概念を打ち破る。
疑問解決のため、師の教えを守るだけではなく、独自の工夫を重ねる。
師の教えにはなかった方法などを試してみる。
意識的に師の教えを崩し、自分なりに改良して築き上げていく段階。
3.「離」
最後の段階は、
さまざまな経験を積み重ねていく中で、従来の型から脱していく。
この境地まで達すると、師のもとを離れていく。
一切のこだわりを捨て、自由に、思うままに考える。
自分独自に工夫して、自分なりの型を生み出す段階である。
まず、指導者のマネをする…
次に、自分のオリジナルを混ぜる…
最後に、新しいものをつくっていく…
という個人スキル向上の3段階である。
武道や芸能の世界だけでなく、
どんな世界でも応用できる考え方である。