人は、
「親しみを込めて名前を呼んでくれる人」に対して、
仲間意識を持つ。
たとえば、
初めてのお客様と面会したとき、名刺交換する。
うまく活用すれば、相手の好感度を高める武器にもなる。
会話をしているときに、
ただ、「そうなんです」というのではなく、
「そうなんですよ、〇〇さん」、
と名刺交換した相手の名前を入れてみる。
一度に4~5人のお客様と名刺交換をすることもある。
そんなときでも、
しっかりと相手を名前で呼ぶことができれば、
信頼感を与えることができるはずである。
相手は、
「何人かいる取引先のうちの一人」ではなく、
少し近しい関係だと感じてくれる。
これは、心理学でいう「自我関与」で、
「ある事柄を自分に関係があるものとして考える」
ことである。
「〇〇さん」と名前を呼ばれると、
話している話題やできごとに自分も関わっている、
感じるのである。
そして、呼びかけてくれた人に好意を持ち、
「その人のために、なにかをしたい」
という気持ちになってくる。
メールを送るときも同様。
宛名のほかに、文章の中にも、
少なくとも1回は相手の名前を入れるようにしたい。
ただし、言いすぎは、相手にマイナス印象を与えてしまう。
初対面の男女が、
お互いの名前を呼んだときの反応を調べた実験がある。
その結果、
15分間に、名前を6回以上呼ばれると、
逆に「なれなれしい」と受け止められてしまったという。
やり過ぎは禁物。
人は、相手のことを知ったときより、
自分のことを知ってもらえたときに心が開く。
「あなたを大切に思っている」ことを表現する方法の一つが、
相手の名前を呼ぶことである。
しっかりと、相手を名前で呼ぶようにしたい。