労働生産性を高めるための働き方改革には、
2つのアプローチがある。
1.同じ付加価値をより少ない時間で創出する「効率的な働き方」
2.今よりも付加価値を高める「イノベーティブな働き方」
「効率的な働き方」と「イノベーティブな働き方」は、表裏一体である。
現状の仕事の効率を大きく向上させながら、
イノベーティブな働き方に取り組む時間を確保することが必要となる。
イノベーションを生み出すためには、
誰も気づいていない潜在的な課題を見いださなければならない。
一般的に、新たな製品・サービスを開発するとき、
・マーケットイン:顧客の要望を基に開発
・プロダクトアウト:自社で開発・発見した技術・技能を基に開発
という方法をとる。
しかし、こうした方法では、
顧客の声に直接に表れない潜在的な課題は見いだせない。
そのため、顧客とのコミュニケーションが重要となる。
顧客とのコミュニケーションの中から、
既存の製品やサービスに対する不満が浮かび上がる。
この不満を観察して、本質や根底にあるものを見通すことで、
潜在的な課題を発見することができるのである。
潜在的な課題の解決策となるコンセプトを起点として、
製品やサービスを開発するのが、「コンセプトアプローチ」といわれる。
でも、潜在的な課題の解決策にたどり着くことは簡単ではない。
自ら試作、試行を繰り返しながら、
使い勝手を顧客と対話を重ね続けることが必要になる。
すなわち、このようなアプローチができる組織となる必要がある。
効率的な働き方に取り組みながら、
イノベーティブな働き方の比重を高めていく。
そして、イノベーションを生み出せる働き方に変革していきたい。