いまの時代に求められるチームワークは、
日本の企業が昔から得意だった「ワイガヤ」とは異なる。
ワイガヤは、個々の役割を特定せずに、
皆で協働するアプローチである。
チームの目標がわかりやすく、
変化のスピードが緩やかな時代には、有効な方法であった。
しかしながら、いまの複雑で変化が激しい環境では、
行動する前に仮説を立てて、役割を決めてすぐに実行し、
結果を検証できるチームが必要である。
いま求められるチームワークは、
それぞれの作業でのリーダーが不可欠である。
作業の特性は異なるので、
リーダーは固定ではなく、状況に応じて替わる必要がある。
そして、各メンバーが密接に結びつきながら、
お互いに影響を及ぼし合っているつながりが大切。
大切なのは、
全員が知恵を出し合い、新たな価値を創っていくチームであり、
メンバーが互いにリーダーシップを発揮し合うチームワークである。
本来、リーダーシップとは、
ビジョンを提示する、
メンバー全員を同じ目標・方向に向かわせる、
目標達成に向けてメンバーのやる気を高める、
ことである。
いまの時代に求められるリーダーは、
メンバーがリーダーシップを発揮する場づくりや意識づくり、
メンバー同士が刺激・連携をし合えるような連結ピンの役割、
も担う必要がある。
すなわち、ビジョンや方向付け、業務管理、マネジメントスキルだけではなく、
メンバー間の関係や相互作用に気を配るインテグレーション力、
メンバー一人ひとりのコミットメントを高める力、
それぞれにリーダーシップを発揮させるためのサポート力、
が重要となるのである。