「やらないこと」「やらなくてもよいこと」を選択するためには、
KSF(Kye Success Factor)を見つけることが必要である。
KSFとは、事業における重要な成功要因のことである。
経営戦略を達成するために何が必要か、
を決めることでもある。
例えば、大学を受験する場合、
まじめで学校の成績のよい学生が不合格になる…
あまり勉強していないように見える学生が合格する…
これは、合格のKSFを見つけることができたかかどうかの差である。
この場合、KSFは2つ考えられる。
1つ目は、「過去の出題」を知ることである。
受験勉強では、
過去問を分析して、勉強する範囲を絞り込む、
ことが合格の鉄則である。
まじめな人ほど、教科書や参考書を全部覚えようとしたりする。
その結果、どれも中途半端になってしまうのである。
2つ目は、「合格最低点」を狙うことである。
合格するためには、100点満点を取る必要はない。
最低ラインをクリアできれば合格できる。
過去問を知ることと合格最低点ねらいは、
ビジネスのKSFも同じである。
過去問に相当するのが、
過去のビジネスの成功例や失敗例である。
これらを参考にすることで、
ゼロから考えるよりも短時間で、成功のヒントが得られる。
また、仕事は100%の結果が必要なものばかりではない。
7、8割で合格となる仕事の方が多いかもしれない。
そうだとすれば、100点満点を狙うより、
80点の仕事を、より早くより多くこなすことに時間を割くべきである。
KSFを決めることで、やらなくてもよいことを見つける。
そして、本当にやりたいこと、やるべきことに時間を使おう。