私たちが感じるストレスとは何だろうか。
「ザ・ワーク」(バイロン・ケイティ著)では以下のように紹介されている。
ストレスは、すでに起きている現実と無理に戦うときに現れる。
起きている現実に対して戦うことで、感情が振り回されてしまうのである。
「私の業績に対して、あのような評価をされるべきではない」
「私は、本来こんなに緊張するはずがない」
「誰も私をサポートしてくれないのはおかしい」
すでに起きている現実に反発して戦いを挑んでも、現実は何も変わらない。
自分が負けるだけだ。
ストレスとは、起きていることをありのまま受け入れずに、
「現実はこうあるべきではない」
と抵抗するときの心の乱れである。
理想と考える自分のイメージを基準に、現実に起きていることを評価したり、
ジャッジしたりすることをやめれば、心は安定し始める。
「ザ・ワーク」では、ストレスから開放する「4つの質問」が紹介されている。
例えば、以下のような考えを持っていたとする。
「私の上司は、いつも私のやることすべてにクドクドとケチをつける」
「もう上司の顔を見るのもイヤ」
この考えに対して、自分自身に次の4つの問いかけをして、答えを紙に書き出す。
1.それは本当に真実か
本当にいつも?、すべてか?
「ケチ」ではなく、指導、アドバイスは含まれていない?
本当に「上司」のせいだけ?
自分の考えと違った考えの人はいない?
2.その考えが絶対に真実で間違いないと言い切れるか
なぜ絶対に真実だと言い切れる?
上司の上司や同僚も自分の考えに同意する?
上司の奥さんや子供も間違いないと同意してくれる?
3.そう言い切るとき、自分自身にどのような反応があるか
自分の心の内側はどんな反応をする?、落ち着かないか、さらにイライラするか、
解決しようとしてどんな行動を取る?、逃げ出したいか、ウップン晴らしか、
上司に対してどのような反応をする?、無視するか、言い返すか、どんな表情するか、
4.その考えを持たなければ、あなたはどうなるか
上司に対してどのような反応をする?、元気に返事するか、快適に仕事をするか、
自分の心の中の反応は?、自由を感じるか、気分が良くなるか、ありがたいと感じるか、
4つの質問を通して、見る角度を変えて、自分の最初の感情がどう変わってきたのかを感じてみよう。
私たちを苦しめるのは「現実」ではなく、「現実に対する自分の考え方」である。
変えられない「現実」を変えようと戦うのではない。
「現実」を見ている自分の位置を変えることが大切である。