京セラの「経営の原点12ヶ条」の4つ目、「6つの精進」の最初に、
「誰にも負けない努力をすること」
がある。
盛和会での講演で、稲盛さんは次のように述べている。
成功へ至る近道はない。
努力こそが成功へ至る王道。
わずか半世紀で、京セラが成功した理由は、「努力」以外にはない。
京セラの努力は、並大抵の努力ではなく、「誰にも負けない努力」だった。
「誰にも負けない」ということが肝心である。
人並みの努力であれば、決して企業を発展に導くことはできない。
稲盛さんが京セラを創業した当初は、自前の資金や満足な設備、経営の実績や経験もなかった。
唯一、自分たちが払える努力だけは、無尽蔵にあった。
だから、連日連夜、不眠不休で、仕事に励んだという。
企業経営は、競争である。
競合企業が自分たち以上に努力をすれば、中途半端な努力では効果がない。
その企業は、競争に敗れて衰退していく。
経営者は、皆、努力している。
でも、「私なりに努力しています」という程度では、会社は伸びない。
企業間の競争を勝ち抜き、成長発展を遂げていくには、
やはり「誰にも負けない努力」でなければならない。
さらに、その「誰にも負けない努力」を、日々絶え間なく続けていかなければならない。
どんな偉大な仕事も、地道な一歩一歩の絶え間ない「努力」の積み重ねからできている。
稲盛さんのおっしゃるように、より充実した人生を生きていこうとするならば、
人一倍努力を払って、仕事に一生懸命打ち込まなければならない。
そのためには、まず仕事を好きになることが大切。
好きであればこそ仕事に没頭できる。
よりよいものを目指そうという気持ちも生まれる。
創意工夫をしようとする。
仕事に惚れ込んで夢中になり、人並み以上の誰にも負けない努力をする。
この誰にも負けない努力が、すばらしい結果をもたらすはずだ。