社員が挨拶をしない、と嘆く経営者、管理者は多い。
社員が挨拶できないので、ビジネスマナー研修に派遣…
1週間位は皆挨拶をするが、結局元に戻ってしまった…
ビジネスマナー研修では、挨拶の型を教えてもらうことはできる。
でも、「どんな場面で、どんな気持ちで、どんな間合い」でするべきか、
ということまでは教えられない。
ゴルフ上達のためには、ノウハウ本をいくら読んでも、
実際にプレイしないと決してうまくならない。
挨拶も同じで、日常生活の中で実行しなければ体得できない。
しかし、「挨拶なし」で生きてきた人にとっては、
「雰囲気」や「間合い」など、
挨拶の条件をその場から読み取るのはとても難しい。
挨拶することは、簡単ではないと認識する必要がある。
そもそも挨拶は、目下の者からするもの、
という考えを持っていないだろうか。
「社員が挨拶しない」
と嘆く経営者、管理者自身が挨拶していないことも多い。
挨拶の「挨」は「ひらく」、「拶」は「せまる」という意味がある。
挨拶とは、「自分の心を開いて、相手の心にせまる」ことである。
相手に近づきたいという気持ちを持って挨拶すれば、
相手もその思いに応じて挨拶を返してくれるはず。
お互いの思いを受け取ることで心の距離を縮め、
より良い人間関係を築くために欠かせないのが挨拶である。
挨拶は、自分から先にすることで、相手との距離を近づける手段である。
挨拶をされるのを待っているようでは、それができない。
年齢や立場に関係なく、
挨拶は自分からするもの、と決めて実践することが大切である。
挨拶を定着させていくためには、
経営者や管理者が、模範となる必要がある。
経営者や管理者自身が、
「雰囲気」や「タイミング」を読んで、どのように挨拶をするのか、
の模範を社員に示すことが大切である。