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事実と意見を区別する

情報を相手に確実に伝えるためには、
事実と意見を分けることが大切である。

仕事の状況報告をするときには、
それが事実なのか、
自分が見て思ったことなのか、
をはっきりさせる必要がある。
でないと、報告された相手は正しい判断ができない。

「事実」とは、本人が直接見たり聞いたりしたこと。

他の人から聞いたり、他の人が調べた記録を
事実として扱うためには、確認をとる必要がある。

「意見」は、事実をもとに自分で考えたこと。

将来どうなるかを予想する…
相手の心情を想像する…
他の人の意見を参考にする…
ことである。

意見は不確実で誤りを含んでいる場合もある。

英語では、「I think…」のように、文の最初に動詞がくる。
だから、聞き手には意見を示していることがはっきりわかる。

日本語の動詞は文末に置かれ、
その上、文末を省略して話すことが多い。
だから、相手が話していることが、事実なのか意見なのか、
を区別することが難しくなってしまう。

仕事の報告をするとき、意見については、
「私は~と思います」
「〇〇さんの話では、~ということです」
という方法で伝えるのがよい。

事実は、物的証拠や定量的な表現を使って具体的に。
意見については、それが意見であることを明確に伝える必要がある。

責任者プロフィール
竹村孝宏

中小企業診断士、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。大阪市立大学商学部卒業、豪州ボンド大学大学院経営学修士課程(MBA)修了。
㈱デンソーで企画、営業、人事、中国上海駐在を経験、「低コストプロジェクト」で社長賞を受賞するなど活躍した後、独立。現場での多くの経験をベースにした実践的コミュニケーション、モチベーションアップを軸としたプログラムを提供している。日経クロステックに連載中。著書は、「仕事が速い人は何をしているのか?ビジネスフレームワーク活用法」(セルバ出版)
「30代リーダーのための聞く技術・伝える技術」(中経出版)等、多数。

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