報酬をアップしても士気が上がらない…
少し叱っただけでやる気を失ってしまった…
メンバーのやる気を引きだそうとしてほめまくる…
メンバーのやる気を引き出そうと、
手当たりしだいにやっても効果は少ない。
今のメンバーが求めているのは、小手先のアクションではない。
管理者がメンバーに対して、まずやるべきことは、
仕事のやりがいを持たせるメッセージをしっかり伝えることである。
そのメッセージのポイントは、3つある。
1.自分の仕事の価値を認識させる
有名なレンガ職人のたとえ話がある。
レンガを積む3人の職人たちに、
「あなたは何をしているのですか?」
とたずねたら、それぞれこんな答えが返ってきた。
職人A:「見ればわかるだろう、この重い石を積んでいるんだ」
職人B:「お城の壁を造っているんだ」
職人C:「王様から敵を守るための丈夫な城壁をつくっているんだ」
「目先の行動」に意識を向けるのか…
「いつか城になる」と先を見るのか…
どの職人のモチベーションが高いかは言うまでもない。
ある資料の作成をメンバーに依頼したとき、
メンバーが自分の仕事に対して、
「ただの資料作成」という意識しかなければ、
これば管理者のコミュニケーション不足である。
何のために書類をつくるのか…
資料を作った後にどんな工程があるのか…
を伝えることが大切であり、上司の役割である。
管理者がメンバーに対して、
「この資料は来期の経営方針を決める基本データになる」
というように、最終目的まで明確にして共有することが、
やりがいにつながるのである。
2.職場で価値ある存在であることを伝える
メンバーに対して、存在価値と仕事の重要性を伝える。
あなたのがんばりでチームのみんなが助かっている…
会社の今後の方針決定に、あなたの仕事が貢献する…
本人が自分の仕事の重要性を感じられるような言葉を伝えたい。
3.成長の実感を持たせる
効率的に良い企画を作れるようになったよ…
この仕事をあなたに任せて正解だったよ…
以前より良くなった点を積極的に指摘すること。
これが成長の実感による喜びと向上心につながる。
メンバーに対して、
仕事の意義、自分の存在、成長の実感を持たせることが大切である。