専門分野の持ち方により、次の3つの人材モデルがあるといわれる。
1.I型人材
タテ軸が専門性を示す。
ひとつの分野を掘り下げ、専門知識を持つ専門家。
ある分野や技術に詳しい技術者やその道一筋数十年といった人材である。
2.T型人材
タテ軸の「I」は専門性、
ヨコ軸の「-」は教養、知識や能力、
を意味している。
ひとつの専門分野に加えて幅広い知識を持つ人材のことである。
専門知識だけでは、その価値を広く伝えられない。
広く薄い知識だけでは、差別化が弱く、優位性を保ちにくい。
また、社会がますます多様化してくると、
理解の幅と深さの両面が求められるようになる。
他分野との融合によってイノベーションを生むためには、
専門分野だけではなく、幅広く知識を持っておかなければならない、
という考え方である。
3.Π(パイ)型人材
Π(パイ)は、ギリシア文字 π の大文字 Π である。
「Π型」とは「T型」のタテ軸が一本増えたものである。
幅広い知識を持ちつつ、2つの専門分野を兼ね備えた人材である。
「T型」を更に進化させたタイプといえる。
幅広い知識と2つの専門分野を持つことで、
それらをより深く融合することができるという強みがある。
個人としても、より希少性が高くなり優位性も高めることができる。
これからは、「Π型」人材をさらに進化させて、
3つの専門分野を持ち、より深く融合していくことが期待される。