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人格ではなく行動を管理する

リーダーは、
メンバーの人格ではなく、行動を管理する必要がある。

 

遅刻したメンバーに対して、

「時間さえも守れないのか!だらしがないな…」
と、人格を攻めても、相手の行動を変えることはできない。

 

リーダーが、メンバーに対して伝えなければならないのは、
行動の改善策を具体的な言葉で示すことである。

例えば、
「明日からは、8時55分までに席に着くようにしよう」
と、話せはよい。

 

「この資料、必要なデータが抜けているじゃないか、

 君の仕事はいつも雑だな…」

 

と言うのではなく、

「私の説明が不十分だったかな、

 資料のこの部分に前月比を入れて欲しいんだ」
といった具合である。

 

改善策を伝えても、メンバーが同じミスを繰り返すようなら、

リーダーの言葉を理解できていないと考えるべきである。

 

「報告するときには、結論から話すように」

と言っても、いつもプロセスや背景から話すメンバー。

そもそも何が結論なのかをわかっていない可能性もある。
そんな場合は、さらに具体的な伝え方をする必要がある。
「いまの君の報告で言えば、
 結論は、今月の売り上げは2,000万円で前月比70%、ということだ。
 これを最初に話してほしい」

 

「クライアントが予算を縮小したので…
 という説明は、結論の後でいいよ」
これくらい具体的に伝えることではじめて、
メンバーはリーダーの言葉の意味を正しく理解できる。
人格を責めてはいけない。
リーダーはメンバーの具体的な行動を管理し、
その改善につながるような伝え方の工夫が必要である。
責任者プロフィール
竹村孝宏

中小企業診断士、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。大阪市立大学商学部卒業、豪州ボンド大学大学院経営学修士課程(MBA)修了。
㈱デンソーで企画、営業、人事、中国上海駐在を経験、「低コストプロジェクト」で社長賞を受賞するなど活躍した後、独立。現場での多くの経験をベースにした実践的コミュニケーション、モチベーションアップを軸としたプログラムを提供している。日経クロステックに連載中。著書は、「仕事が速い人は何をしているのか?ビジネスフレームワーク活用法」(セルバ出版)
「30代リーダーのための聞く技術・伝える技術」(中経出版)等、多数。

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