リーダーは、
メンバーの人格ではなく、行動を管理する必要がある。
遅刻したメンバーに対して、
「時間さえも守れないのか!だらしがないな…」
と、人格を攻めても、相手の行動を変えることはできない。
リーダーが、メンバーに対して伝えなければならないのは、
行動の改善策を具体的な言葉で示すことである。
例えば、
「明日からは、8時55分までに席に着くようにしよう」
と、話せはよい。
「この資料、必要なデータが抜けているじゃないか、
君の仕事はいつも雑だな…」
と言うのではなく、
「私の説明が不十分だったかな、
資料のこの部分に前月比を入れて欲しいんだ」
といった具合である。
改善策を伝えても、メンバーが同じミスを繰り返すようなら、
リーダーの言葉を理解できていないと考えるべきである。
「報告するときには、結論から話すように」
と言っても、いつもプロセスや背景から話すメンバー。
そもそも何が結論なのかをわかっていない可能性もある。
そんな場合は、さらに具体的な伝え方をする必要がある。
「いまの君の報告で言えば、
結論は、今月の売り上げは2,000万円で前月比70%、ということだ。
これを最初に話してほしい」
「クライアントが予算を縮小したので…
という説明は、結論の後でいいよ」
これくらい具体的に伝えることではじめて、
メンバーはリーダーの言葉の意味を正しく理解できる。
人格を責めてはいけない。
リーダーはメンバーの具体的な行動を管理し、
その改善につながるような伝え方の工夫が必要である。