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怒りはじめの6秒をコントロールする

怒りを最も強く感じるのは、怒りはじめの6秒間。

怒りをコントロールするためには、
この6秒間をやり過ごせば、反射的に怒ってしまうことを避けられる。

そのためには、次のような方法がある。

1.カウントバック

心の中で、100から98、96、94と2ずつ数を減らして数える。

カウントに集中することで、怒りから意識をそらす。

2.コーピングマントラ

心の中で、「大丈夫、何とかなるさ」「気にしない」

などの言葉を繰り返して怒りから気持ちをそらす。

3.呼吸リラクゼーション

怒りや緊張しているときは、呼吸が浅く速くなっている。

怒りが沸いてきたと思ったら、深呼吸する。

ゆっくり鼻から吸って口から出すことを3回繰り返す。

怒りや緊張時は肩が自然と上がっているので、

空気を吐き出すと同時にゆっくり肩を下げていく。

4.グラウンディング

目の前にある他の何かに意識を集中して気持ちをそらす。

相手の向こうに見える時計に意識を集中させる、など。

5.タイムアウト

頭に血がのぼってコントロール不能になる前に、その場を離れてみる。

その場を離れ、深呼吸やストレッチをして気持ちをリセットする。

怒りのピークを避けて、冷静さを取り戻すことができたら、

次に、その出来事は自分で変えられることか変えられないことかを見定める。

怒りにとって変えられること、例えば、

部下が業務の進捗状況の報告を怠り、お客様からクレームがあった場合。

部下には「毎日、進捗報告をしてほしい」など、

具体的な要望を伝えて、状況を変えるための行動をとることができる。

一方、電車が遅延して、お客様との約束に遅れてしまいそうな場合、

電車が遅れたことに怒ったとしても、自分で状況を変えることができない。
状況を変えられないならば、その状況を受け止めて、
自分が取るべき行動をコントロールすることで気持ちを切り替える。

 

自分の怒りで変えられることに対しては、しっかり対処して、

変えられないことは、現実を受け止めるか、放っておいてよいのである。

責任者プロフィール
竹村孝宏

中小企業診断士、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。大阪市立大学商学部卒業、豪州ボンド大学大学院経営学修士課程(MBA)修了。
㈱デンソーで企画、営業、人事、中国上海駐在を経験、「低コストプロジェクト」で社長賞を受賞するなど活躍した後、独立。現場での多くの経験をベースにした実践的コミュニケーション、モチベーションアップを軸としたプログラムを提供している。日経クロステックに連載中。著書は、「仕事が速い人は何をしているのか?ビジネスフレームワーク活用法」(セルバ出版)
「30代リーダーのための聞く技術・伝える技術」(中経出版)等、多数。

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