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仕事の優先順位は自分の感情に問いかける

仕事の優先順位をつけるとき、必ず出てくるのが、

「重要度×緊急度マトリクス」である。

タスクを重要度の高さ、緊急度の高さの2軸で分け、

以下の4つの象限で管理するもの。

①重要かつ緊急

②重要だが緊急ではない

③重要ではないが緊急

④重要でも緊急でもない

①は最優先。

②は、後回しになりがちなので意識的に取り組む。

③に多くの時間をムダにしがちだから注意。

④は浪費なので基本的に避ける。

理想の順番は、

①→②→③→④、である。

でも現実に直面すると、やらざるを得ない順番は、

①→③→②→④、となってしまう。

重要度×緊急度のマトリクスにタスクを配分しても、
実際には、なかなか理想の順番ではできない。

また重要度と緊急度を軸にすると、
どちらの仕事が重要か?緊急度はどちらが上なのか?

緊急ではないが重要な仕事はいつやればいいのか?
などで悩んでしまう。

重要度×緊急度のマトリクスは、現状把握するためにはとても有効な手法であるが、

タスクの優先順位付けに使おうとすると行き詰ってしまうのである。

ではどうすればよいか?

タスクの優先順位をつけるために効果的な方法は、
「自分の感情的に何がいま一番負担になっているか」
という基準で決めることである。

例えば、

午前中に必ず提出しなければならない書類…

精神的にも負担が大きいので、早く片付けたいと思っているはず。

締め切りにはまだ余裕があるが気になっている資料の作成…

気になる感情は、優先度を要求しているといってもよい。

急ぎではないけれど、部長に聞かれる前に報告しておきたい事項…

重要度や緊急度でいうと優先順位が低いかもしれないが、

気分的に早く済ましておきたいことになる。

自分の気持ちの中で負担を感じていたり早く済ませておきたいものを、

最優先でやるのがよい。
負担に感じることを減らしていくことができれば、

気持ちが楽になり、その後の仕事の効率が格段に上がるはず。

重要度という概念をひとまず置いておいて、

一度自分の心に素直になってみると、仕事が楽になっていく。

自分の「感情」に問いかけて、仕事を進めてみてはどうだろうか。

責任者プロフィール
竹村孝宏

中小企業診断士、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。大阪市立大学商学部卒業、豪州ボンド大学大学院経営学修士課程(MBA)修了。
㈱デンソーで企画、営業、人事、中国上海駐在を経験、「低コストプロジェクト」で社長賞を受賞するなど活躍した後、独立。現場での多くの経験をベースにした実践的コミュニケーション、モチベーションアップを軸としたプログラムを提供している。日経クロステックに連載中。著書は、「仕事が速い人は何をしているのか?ビジネスフレームワーク活用法」(セルバ出版)
「30代リーダーのための聞く技術・伝える技術」(中経出版)等、多数。

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