せっかくToDoリストをつくったのに、予定外のタスクがどんどん出てきて、
いつの間にかリストが有名無実化、そして1日が終わる…
日々、ToDoリストの管理で悩むビジネスパーソンは少なくない。
ToDoリストを使わずに、タスク管理を効果的に実施する方法の1つとして、
「A4トランプ方式」がある。
会議の準備資料、企画書作成のための情報収集、至急対応が必要な案件など、
職場のたいていの書類はA4サイズである。
A4トランプ方式での管理とは、
それらの書類をそのまま「トランプ」のように使うことである。
このとき守るルールは、3つ。
1.A4トランプ1つにつき、タスクは1つだけ。
2.電話での依頼なども用紙に転記してA4に合わせる。
3.1つのタスクに複数の書類がある場合は束ねておく。
A4サイズにした全てのタスクが出そろったら、
先に取り組むべきタスクから順に並べ換えをしていく。
先にやるものは前へ、後にやるものは後ろへと並べる。
すべてのタスクの並べ換えが終われば、
目の前に、ToDoリスト代わりのA4トランプの束が完成している。
実行する順に並べ変えた「トランプ」が、重ねた状態で自分の前にある。
あとは一番上にあるタスクから順に片づけていくだけである。
A4トランプ方式には次にようなメリットがある。
1.ToDoリストをつくる必要がない
A4トランプ方式を使えば、わざわざToDoリストを作らなくても、
手元にある書類やメモなどがそのままToDoリスト代わりになる。
仕事が終わったときに、明日のタスクの並べ換えをするだけで、
翌日のToDoリストが自動的に完成するのである。
2.予定外の仕事に対応しやすい
予定外の仕事が発生したときにもすぐ対応できる。
発生したタスクはA4の紙の状態にし、
何番目にやるかを考えて、手持ちのA4トランプの中に組み込むだけ。
電話でのメモをA4の裏紙に書けば、メモ自体がトランプになる。
順番を変えるだけで、ToDoリストへの追加と書き換えができたことになり、
予定外の仕事で管理を乱されることなく対応できるのである。
3.紙の量によってタスクの量を実感できる
A4トランプ方式は「紙」そのものを管理するので、仕事量が見てわかる。
あえて目障りな状態で管理することで、全体像がいやでも把握しやすくなる。
また必要書類が手元に揃っているので、書類を見れば詳細がすぐにわかる。
すなわち、書類を探す無駄がなく作業に入ることができるのである。
A4トランプ方式による管理は、
タスクの管理工数削減や抜けモレ防止などにも効果がある。
ぜひ意識的に取り組むことで仕事力の向上につなげてほしい。