初めての経験をするとき、緊張するのは自然な反応である。
人は、未知の場所に立ち入ったときには、
何かあったらすぐに逃げ出せるように、体温や心拍数を上げて準備する。
人間の体内に太古から刻みこまれている反応である。
人前で緊張しなくなるためには5つのコツがある。
1.緊張ではなくワクワクだと自分に言い聞かせる
「緊張する」ことと「ワクワクする」ことは、
心拍数が上がって体が震える、という同じ生理現象である。
本人の解釈が違うだけである。
ドキドキしているのは、緊張しているからではなく、
ワクワクして興奮しているから、というポジティブなラベルに張り替えよう。
2.台本を作り練習する
緊張を克服にするためには慣れることが効果的である。
例えば、人前でスピーチを行うときには、台本をつくる。
何度も練習して、イメージトレーニングをすれば、
実体験を重ねるのと同じ効果がある。
3.高い服を着る
高級なものを身につければ、
それに見合う人間になろうという意識が強まり、堂々と振る舞うことができる。
人は身に付けるものを含めて「自己」という認識を持つ。
安い服を着ていると、
自分がつまらない人間のように感じてしまい、オドオドしてしまうのである。
4.香りをお守りに染み込ませて嗅ぐ
ローズマリーやラベンダーなどの香りをお守りに染み込ませておき、
人前に出る前やスピーチ中に動揺してしまったときに香りを嗅ぐと、
すぐに気分を落ち着かせることができる。
嗅覚は生理反応なので、脳に与える影響は非常に強い。
5.最前列の人に向けて話す
スピーチが始まったら最前列にいる誰か一人だけに向けて話す。
人は大勢から見つめられると、脅威を感じて緊張してしまう。
誰か一人に向かって話し出して、
少し落ちてきたらその両脇にいる人も含めて3人に向かって話す。
さらに緊張が解けてきたら、会場全体に聞かせる相手を広げていく。
緊張することは、自然な現象である。
事前に対策を立てて繰り返し実践し、慣れることが最善の対策である。