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話す内容と態度を一致させる

自分が伝達した内容を、相手がきちんと理解しているかどうかは、言語でのやりとりだけで、判断しているわけではない

コミュニケーションの中で、相手の表情や姿勢、視線の方向からも、
相手がどれだけ理解しているかのさまざまな情報を受け取っている。

たとえば、相手が、

「面白いね」

と言いながら、視線が別の方向に向いている。

そうすると、

「本当は面白くないのではないか」

と不安になってしまう。

友人と話しているときに、言葉では、

「うん、うん」

と返事をしていても、携帯をいじっている。

そうすると、なんとなく、

「話を聞いてくれていないな」

と感じてしまう。

部下が、上司に仕事の報告をしたとき、

「そうか、分かった」

と返事をされる。

でも、上司の視線は、パソコンの画面を見たまま。

部下のほうは、

「本当に分かってくれたのかな」

と不安になってしまう。

私たちは、口から言語を発しなくても、
いろいろな情報を意識的もしくは無意識に、受信、発信をしている

これが、非言語コミュニケーションである。

非言語コミュニケーションは、
表情、視線、姿勢、しぐさなどさまざまな種類がある。

アメリカの心理学者メラビアンは、
発信するメッセージ全体の印象を100%とした場合、
相手に影響を与えるメッセージの比率は、

話の内容などの言語情報 :7%、
口調や話の速さなどの聴覚情報 :38%、
表情としぐさなどの視覚情報 :55%

という法則を導き出した。

我々が、対面対話によって伝え合うものは、
言語よりも、非言語コミュニケーションの割合のほうが大きい

相手とコミュニケーションを行うときに大切なのは、
話す内容と態度を一致させること、である。

そうすることで、円滑なコミュニケーションを実現し、
相手とのより良い関係を築くことができる。

責任者プロフィール
竹村孝宏

中小企業診断士、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。大阪市立大学商学部卒業、豪州ボンド大学大学院経営学修士課程(MBA)修了。
㈱デンソーで企画、営業、人事、中国上海駐在を経験、「低コストプロジェクト」で社長賞を受賞するなど活躍した後、独立。現場での多くの経験をベースにした実践的コミュニケーション、モチベーションアップを軸としたプログラムを提供している。日経クロステックに連載中。著書は、「仕事が速い人は何をしているのか?ビジネスフレームワーク活用法」(セルバ出版)
「30代リーダーのための聞く技術・伝える技術」(中経出版)等、多数。

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