実績が評価されて課長になったけれど、課長としては…
あの課長の部下は次々と辞めてしまう…
どんな組織においても管理職のポジションは非常に重要である。
現実には、このような状況がよく見受けられる。
そもそもプレーヤーとして成績を上げるためのスキルと、
管理者としてその職責を果たすためのスキルは全く異なる。
管理者に求められるのは、
組織を動かし成果を出し、仕事を通じて部下を成長させる、
ことである。
そのためには、次の3つのスキルを身につけることが必要となる。
1.組織を動かす判断力
2.部下をやる気にする会話力
3.経営を理解する数字力
1.組織を動かす判断力
組織を任されたら、
組織を動かすことの意味を理解しなければならない。
管理者として自覚しなければならないのは、
組織の神経系統である「指示命令」と「報連相」中心に立っている、
ということである。
現場と上層部をつなぐパイプ役としての自覚を持って、
情報伝達のスピードと正確さを高める意識を持つことが大切である。
いくら情報伝達のスピードが速くても単なる伝言ではいけない。
管理者は、組織のミッションとゴールを理解して、
その達成のための業務遂行に関わるすべてを判断する力が求められる。
その判断の基軸を身につけることが必要となる。
2.部下をやる気にする会話力
管理者は、
部下とどのように向き合い、関係を築いていくか、
が重要な課題である。
職場の人間関係、自己成長、やりがい、周囲のサポートが、
若手社員のモチベーションに大きく影響する。
管理者は、部下一人ひとりに対して、
ていねいに説明して、納得させなくてはならない。
そのためには、
部下の話を聴く力や伝える力、面談スキルを磨くことが必要となる。
自分が育った時代の「型」に固執せず、
目の前にいる部下を輝かせ成長させるために必要なスキルとマインドを、
改めて学び直すことが大切である。
3.経営を知る数字力
経営を知る数字力は、経営サイドに立って考えるためには必須である。
企業は日々の活動成果を「決算」という形で総括する。
会社の数字を理解することは、会社経営を理解することであり、
経営者視点を体得することでもある。
会社の数字から経営状況を読むことができる、
会社の未来を数字で組み立てることができる、
そのようになるためには、会計知識を理解することが不可欠である。
管理職という職責を果たすためには、
正しいマネジネントスキルを学び、現場での経験を積む、
ことが欠かせない。
新任管理者、ベテラン管理職の力量を再点検し、
3つのスキルをしっかり備えるための教育投資が必要である。