観察力があると、コミュニケーションが豊かになる。
相手の状況が分かり、
相手の変化に合わせて会話を変えることができるからだ。
自分の関わり方が、相手に対して、
上手くいっているのか、上手くいっていないのか、
を知る手がかりにもなる。
職場では、上司が部下の様子をよく観察することで、
仕事がうまく進んでいるのか、いないのか、
を知る手がかりになる。
部下が、悩みを抱えていないかを察することもできる。
観察力とは、どのようなことを指すのだろうか。
観察力とは、
物事のある「瞬間」の状態、もしくは「以前」と「今」の変化、
を読み取る力である。
コミュニケーションで、観察力を鍛えるためのポイントは以下である。
顔の表情が暗い/明るい、視線が落ちている/上向き、
声のトーン、リズム、テンポ、声の大きさが暗い/明るい、テンションが高い/低い、
姿勢、体の動き、しぐさ:うなだれている/胸を張っている
呼吸が深く遅い/浅く早い、ネガティブな言葉が多い/ポジティブな言葉が多い
まず、「以前」と「今」の変化なら、比較的簡単に見つけられるはずだ。
目に見える相手の状況だけではなく、
「感じること」も貴重な情報である。
相手の言っていることと、本音は違うのでは?
笑っているが、何となく違和感がある、
言葉の裏に何か別の考えがあるような気がする、
などである。
相手を観察していて、何か感じることがあれば、
何がそう感じさせるのかを、更に観察してみてほしい。
観察力を鍛えると、次のようなメリットがある。
1.相手の状況がよりよく分かる
人は、言葉以外にも、顔の表情や声のトーン、ジェスチャーなどで、
さまざまなメッセージを送っているからである。
2.相手が口に出していない本音が分かる
顔の表情や声のトーン、ジェスチャーは、言葉と違い、
無意識的に現れることが多い。
たとえば、顔色は意識して変えられない。
顔の表情や声のトーン、ジェスチャーは無意識であることが多く、
相手の本心が表れやすい。
3、コミュニケーション戦略を立てる手がかりを得る
自分がとった行動に対する相手の変化が分かる。
次に何をしたらいいのか、戦略を立てる手がかりを得ることができる。
観察力は、次のコミュニケーション戦略をたてる重要な手がかりである。
観察力を鍛えれば、相手が言葉で発していないさまざまな情報が得られる。