効果的な傾聴を行う態度として、「SOLER理論」がある。
これはアメリカの営業研修から誕生したもので、
医師が患者の話を聞く場合にも多く取り入れられている。
「SOLER」とは、
他者との関わるときの5つの動作の頭文字をとったもの。
Squarely(まっすぐに向き合う)
Open posture(開いた姿勢)
Lean(相手へ少し体を傾ける)
Eye contact(相手の目を見る)
Relaxed(リラックスして聴く)
非言語的コミュニケーションにおける重要な要素であり、
この5つの動作がしっかりとできていれば、
相手としっかりと関わったコミュニケーションがとれる。
S:squarely:まっすぐに向き合う
常に対面しなければならないというわけではなく、
場合によっては、斜めに位置するほうが落ち着く。
距離としては、手が触れ合うくらいがよいとされている。
O: open (開いた姿勢)
腕や足を組んで構えた印象を与えず、開いた姿勢をとる。
人は、危険や不安を感じると、
無意識のうちに腕を組んだり、身体を横に向けて胴体を守ろうとする。
自分からその大切な部分をさらけ出すことで、
相手にも安心を与えることができる。
L: lean (相手へ姿勢を傾ける)
相手の話を聴くとき、少し前のめりの姿勢になることで、
相手は自分の話に関心を持っていると感じる。
相手の話に関心を持っていれば、自然に体は相手の方に傾く。
E: eye contact (アイコンタクト)
同じ高さの目線で、相手の目を見て話を聞くことで、
会話に関心を持って集中している合図を示すことができる。
R: relax (リラックス)
くだけすぎない節度のある態度を保ちつつ、
リラックスして話を聞くことである。
このような動作を行なうことで、
相手は「自分の話をよく聞いて、理解してくれる」と感じ、
自分に対して信頼と満足の感情を抱いてくれるはずである。
コミュニケーションにおいて最も大切なことは、
相手に対して、
「あなたの話に関心をもって聞いています」
「あなたの話はちゃんと伝わっています」
というメッセージを返すことなのである。