クリエイターの中で成功している人々を分析してみると、
天才的なひらめきだけで成功したのではないことがわかる。
思いついたアイデアを実現する能力があったからこそ、
成功できたのだ。
アイデアを思いつくことは、
アイデアを実現するための1つのプロセスにすぎない。
アイデアを世に送り出しているクリエイターたちの行動には、
3つの共通点がある。
1.物事を整理して次々と片づける
整理とは、枠組みをつくることである。
プロジェクトのあらゆる要素を3つの要素に分類する。
①やるべき具体的な作業(アクション・ステップ)
②プロジェクト関係の資料、議事録などの参考資料(レファレンス)
③今やらなくてもよい作業(バックバーナー)
プロジェクトの要素を3つに分類しておけば、
やるべき作業が人目でわかる。
そして、どの要素から着手するのか、優先順位をつける。
こうすることで、
今、どの要素を実行すべきか、
時間をどのように使うべきか、
が明確になる。
2.仲間を引き込み、コミュニティの力を利用する
アイデアに磨きをかけて前進させるためには、
仲間の力を活用することが不可欠である。
自分の周囲の仲間が、
「夢追い人」「片付け魔」「両刀使い」のどのタイプかを考えてみる。
①夢追い人:アイデアを思いつくが、最後まで実行できない人
②片付け魔:アイデアを実現するための行動に没頭する人
③両刀使い:夢追い人と片付け魔の両方の能力を持っている人。
まず、自分がどのタイプかを考えてみよう。
次に、仲間の特徴を理解して、誰と協力すべきかを判断する。
生まれたアイデアは、公開して皆で共有することが大切である。
共有されないアイデアは、誰にも知られずに忘れ去られてしまう。
公開すれば、フィードバックがある。
フィードバックは、よりアイデアに磨きをかける。
アイデアを共有することから、
実現の原動力となるコミュニティが生まれる。
3.プロジェクトを率いるための戦略を持っている
プロジェクトの成功は、リーダーの統率力にかかっている。
統率力を効果的に発揮するためには、以下の方法がある。
①メンバーに心理的な報酬を提供する
給料や承認以外に、心理的な報酬制度を設けて、やる気の維持につなげる。
たとえば、
達成した節目ごとの褒美、プレゼント…など。
ゲームの要素を取り入れるのもよい。
②生産性を上げるために柔軟に取り組む
リーダーは、メンバーの勤勉さを勤務時間の長さと混同してはいけない。
リーダーは、メンバーを締め付けるのでなく、
効率を上げるためのルールや規範をつくらなければならない。
メンバーの行動や結果の質を評価することが大切である。
③メンバーの多様な意見に耳を傾ける
リーダーは、メンバー間の対立や摩擦を歓迎する。
それは、情熱的なメンバーの多様な意見が現れたものと考える。
対立は、アイデアを磨くすばらしいチャンスでもある。
メンバーがさまざまな視点を持ち寄ることで、より良い答えが生まれる。
アイデアを思いつくことは、それを実現するための一部のプロセスであり、
アイデアを実現するためには、上記の3つの行動が欠かせない。