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プロセスの4つの視点で業務を捉える

プロセスとは、「物事を進める手順」「物事が進む過程」という意味である。

例えば、営業の仕事であれば、
見込み客の開拓から納品までの「営業プロセス」のような大きなものから、
「見積書を提出する」といった作業レベルもプロセスである。

プロセスには、4つの視点がある。

1.特定の目的を達成するための一連の活動である
2.インプットとアウトプットがある 
3.顧客などのステークホルダーがいる 
4.活動状況が測定可能である 

この4つの視点で物事を捉えると、抱えている課題や問題点が見えてくる。

例えば、営業部門で実施する「見積書を提出する」業務の場合、
これをプロセスの4つの視点でみると次のようになる。

1.特定の目的 

顧客の購買担当者の依頼に応じて、商品の見積書を提出する。 

2.インプットとアウトプット

インプットは、「見積依頼書」「価格表」「納期情報」…
アウトプットは、「見積書」「説明資料」… 

3.ステークホルダー 

顧客の購買担当者、営業部の担当者、設計部門、生産部門… 

4.測定 

依頼から提出までの所要時間、営業担当者1人あたりの対応件数、
オペレーションミスの件数…

例えば、「見積書を提出する」業務で、
対応のスピードや品質のバラツキが問題になっていたとする。

その際、4つの視点で業務を捉えてみると、さまざまな改善点に気づく。

例えば、

見積り依頼書のフォーマットが統一されていない…
入手する情報や精度が担当者によってバラバラ…

そもそも、目標が設定されていない…

作業者のスピードに対する意識がバラバラ…
プロセスがブラックボックスとなっており、ベテランのやり方が共有されていない…

「問題」とは、理想状態とのギャップであり、
「1.目的」「2.インプットとアウトプット」「3.ステークホルダー」および
プロセスそのものの不具合により発生する。

不具合に対しては、次のように対処する必要がある。

起こらないように管理する、
発生を予見する、
発生したときに原因を特定して、対策を講じられるようにする、

そのためには、「4.測定」がとても大切になってくる。

責任者プロフィール
竹村孝宏

中小企業診断士、キャリアコンサルタント、産業カウンセラー。大阪市立大学商学部卒業、豪州ボンド大学大学院経営学修士課程(MBA)修了。
㈱デンソーで企画、営業、人事、中国上海駐在を経験、「低コストプロジェクト」で社長賞を受賞するなど活躍した後、独立。現場での多くの経験をベースにした実践的コミュニケーション、モチベーションアップを軸としたプログラムを提供している。日経クロステックに連載中。著書は、「仕事が速い人は何をしているのか?ビジネスフレームワーク活用法」(セルバ出版)
「30代リーダーのための聞く技術・伝える技術」(中経出版)等、多数。

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