皆さんは、戦略をストーリーとして考え、語っているだろうか。
優秀なリーダーは皆、自分の言葉で、自分のストーリーを語る。
戦略は、ストーリーとして考え、表現するという姿勢が大切である。
ストーリーに仕立てることで、次のようなメリットがある。
1.ロジックが検証できる
戦略をストーリーに仕立てることで、
ロジックや因果関係の確からしさが検証できるようになる。
良い戦略とは、プロセスが明快であり、因果関係が明確なものである。
悪い戦略とは、現実感が感じられないものである。
2.覚えやすい伝達手段になる
人は、文脈の中で物事を記憶する動物である。
だから、ストーリーは、覚えやすい。
単語帳の英単語は、なかなか覚えられないが、
おもしろい映画のストーリーは、一度見ただけで記憶できる。
ストーリーは、リーダーがメンバーに戦略を伝達する手段として優れている。
メンバー全員が一丸となって戦略を実行するための大切なツールになる。
3.演習ツールになる
ストーリーは、戦略を実行する人自身にとっての演習ツールにもなる。
スポーツ選手が、試合の前におこなうイメージトレーニングのように、
戦略が実現される過程を具体的にイメージすることで、高い成果に結びつく。
4.組織的な意識の高揚を生む
戦略をストーリーに仕立てることは、
戦略的意図の伝達や演習を越えて、チームの意識高揚を生む。
ストーリーは、人心を集中させ、一段上の成果を生み出す触媒となるのである。
このストーリーで物事を考えて語るという姿勢と訓練が、
リーダーの戦略思考力を高めることにもつながる。
戦略とは、「思わず人に話したくなるストーリー」でなければならないのだ。