カリスマ型リーダーは、
自分の出した命令1つ1つが、チームのメンバーによって、
正確に実行されているかどうかをチェックしていた。
すると、チームのパフォーマンスは、ほとんどリーダーの実力に左右されてしまう。
リーダーが、世の中の流れを全てフォローできなければ、取り残されてしまう。
近年のスピード重視のビジネスシーンにおいては、
カリスマ型一辺倒のリーダーでは、チームの高いパフォーマンスは維持できない。
必要とされるのが、ビジョン型リーダーシップである。
リーダーの役割は、ビジョンを作り、メンバーに伝えること。
それ以外のことは、優秀なメンバーに委任する。
その結果、チームは、自律的に行動できるようになる。
変化の激しいビジネスにも対応することができるのである。
もちろん、非常事態が発生すれば、強いカリスマ型リーダーシップが必要になる。
理想は、カリスマ型、ビジョン型の両面を併せ持ったリーダーである。
平時は、ビジョンを示して伝え、チームに委任する…
非常時には、冷静かつ力強くチームを引っ張る…
ビジョンを作り、伝えるという意味は、
メンバーが「働く理由」「働く目的」をつくり、示してあげることでもある。
メンバー全員が、明確な働く理由や目的を持っているわけではない。
「ただなんとなく働いている」というメンバーも多い。
しかし、理由や目的が明確になれば、
メンバーは、自律的に動き、組織の重要な役割を担うようになっていく。
このきっかけを作るのが、ビジョン型リーダーの最大の役割である。
リーダーがするべきことは、会社や部門のビジョンの翻訳。
チームに浸透していない会社や部門のビジョンを噛み砕いて、
チームのビジョンに落とし込み、浸透させていく。
それが、ビジョン型リーダーの最も大切な役割である。