千葉県船橋の実業家であった故・滝口長太郎さんが書かれた、
「打つ手は無限」という詩がある。
すばらしい名画よりも、
とてもすてきな宝石よりも、
もっともっと大切なものを私は持っている。
どんな時でも、どんな苦しい場合でも、
愚痴を言わない。
参ったと泣き言を言わない。
何か方法はないだろうか、
何か方法はあるはずだ、
周囲を見回してみよう。
いろんな角度から眺めてみよう。
人の知恵も借りてみよう。
必ず何とかなるものである。
何故なら、打つ手は常に無限であるからだ。
滝口さんは、極貧の中から身一つで海藻問屋を興し、様々な会社を作り、
大きな成功を収めた千葉県を代表する大実業家である。
この詩は、
逃げ道がなくても、
必ずなんとかなると念じていれば、妙案が浮かび、
それを実行すればやがて結果に結びつく、
という考え方だ。
もう、万策尽きた…
やるべきことはやりつくした…
もうすべて投げ出して人生を捨てよう。
そう思うことも、
長い人生のうちにはあるかもしれない。
すべてを投げ打つ覚悟があるのであれば、
無限の打つ手を、
何度も、何度も、そして何度も…
考えてみてはどうだろうか。
万策尽きた、
と思ったところがスタートになる。
苦しい時期が来たり、モチベーションが落ちたりしたときには、
声に出して読んでみたい。
心に響く詩である。