ロードマップとは、
未来のシナリオを予測し、具体的な推進計画を示すツールである。
新規事業開発テーマに対して、基準となる道筋を示すためには、
ロードマップをつくることが有効である。
研究開発部門が主体となって策定するのは、技術ロードマップ。
複数の新規開発テーマに対して、
研究開発部門が推進する技術開発テーマの位置付けを時系列に示す。
技術ロードマップで重要なのは、3つの要素、すなわち、
1.市場・顧客(Market)
2.製品・サービス(Product)
3.技術(Technology)
であり、これを表現することで、事業計画と連携することができる。
ロードマップ作成のときには、3要素の根拠となる情報収集や分析とともに、
3要素のつながりに着目することが重要である。
定義した「製品・サービス」の提供する価値は、
ターゲット顧客のニーズを満たしているのか…
開発すべき「技術」に示されたテーマは、
商品・サービスで、目指している機能を実現できるのか…
3要素のつながりを、明確に整理するためには、
研究開発部門のみで、技術ロードマップ策定を進めてはいけない。
事業企画、営業、製品企画などの各部門と協力することが不可欠である。
各部門が持つ知恵を結集することで、質の高いロードマップを策定し、
さらに事業の成功につなげられる。
研究開発部門が独りよがりで方向を決めるのではなく、
各部門との協力を通して、成果につながる技術開発を目指す必要がある。
ロードマップづくりには、
作成するメンバーと体制を、正しく設定することが必須なのである。