パフォーマンスが低下している組織では、
メンバーが、上司からの指示・命令に対して、
「やらされ感」を感じている。
仕事が細かく分業されている中で、
自分は、「組織の歯車でしかない」と悩んでいる場合も多い。
この仕事は自分でなくてもできる・・・
自分の代わりは誰にでも務まる・・・
歯車は他に代わりが効くもの・・・
メンバーが自分の存在価値を組織の歯車としか実感できない、
こんな状態になると、職場のモチベーションやモラールは低下してしまう。
仕事に対してオーナーシップを持つことは、
これとは真逆の発想である。
自分がやらなければ他に誰もやる人はいない…
という強い覚悟のある価値観である。
これからの組織は、
メンバー自らの判断で、新しいチャレンジやイノベーションを起こせる、
自発性と機動性に富んだ人が求められる。
変化に向かうこと対して、人は不安に思うものだ。
そんな不安を乗り越えるためには、
与えられた機会や課題を前向きに捉える姿勢、
すなわち、仕事に対するオーナーシップが必要となる。
指示・命令で管理を徹底する、
明確なゴールやビジョンを示して組織の一体感を高める、
だけでは足りない。
管理者が、メンバーのオーナーシップを十分に引き出すことが必要である。
メンバーのオーナーシップを引き出すためには、
次の3つ取り組みが必要となる。
1.責任に応じた権限委譲
2.徹底した情報共有
3.信じて任せる信頼関係
組織がメンバーのオーナーシップをベースにして成長しようとするなら、
現場のマネジメント層に求められる役割も変わるのである。