箇条書きは、人を動かすための情報処理技術である。
「超箇条書き」の著者である杉野幹人さんは、
効果的な箇条書きとは、
「構造化」、「物語化」、「メッセージ化」の3要素を加えたものである、
と紹介されている。
この3要素を加えることで、より速く、魅力的に内容を伝えることができる。
1.構造化
構造化とは、
相手が、情報の全体像を一瞬で理解できるように、
1つ1つの文の並びに意味を持たせることである。
伝えたいことを幹として、その補足を枝として整理する。
伝えたいことの階層を揃えて、レベル感を整える。
そして、グルーピングをおこなう。
グルーピングをおこなうときに重要なのは、
「状態」「現象」を伝える文と、「行為」を伝える文を分けることである。
1つのグループに、両方が混在すると相手が全体像を理解しにくい。
2.物語化
伝えることは、
相手が、聞きたい、読みたいと思うようなものでなくてはならない。
物語化とは、相手が興味、関心をもって、読んでくれるように工夫すること。
そのためには、相手が置かれた状況を考えなければならない。
具体的には、「相手が自分に関係があると感じる」仕掛けを
箇条書きに埋め込む。
仕掛けは、箇条書き全体の中の最初の文(イントロ)で工夫する。
イントロに仕掛けが入ると、相手を最後までひきつけることができる。
3.メッセージ化
メッセージ化とは、
相手の心に響かせ、動いてもらうために、文の表現を磨くことである。
そのためには、
伝えたいことに対して、「自分の立ち位置」を明確にする必要がある。
例えば、
賛成か反対か、などの意思表示をしっかりおこなう。
メッセージの際、意味が重複し、
伝える意味がないものを無くすと心に響くメッセージとなる。
情報の溢れる今日、重要なのは、情報をたくさん伝えることではなく、
早く、効果的に伝えることである。