組織が大きくなると、生産性を高めるために「分業」が必要となる
日本は欧米企業と比べて職責の範囲が明確ではないといわれる。
それでも、組織で仕事をする上では、
口出ししてよい範囲とダメな範囲は明確に分かれている。
他人の領域に下手に踏み入れれば、当然トラブルのもとになる。
原理原則から言えば、越権行為は基本的に御法度ということになるが、
現実はそう単純ではない。
分業することで問題となるのは、
「隙間のある分業」になってしまうことである
互いに境界線を引いて、その内側だけやろうとすると、
時間と共に、どんどん境界線同士の間が開いてしまう。
隙間が拡大してしまうのである。
自分の境界線を超えて越権行為をすることは、悪いことではない。
もし、あなたが越権行為をしたくなったということは、
「自分の体験を原理化」したことでもある
原理化したから、ここだけじゃなくて、そっちでも使えるじゃないかと考える。
ひとつの体験では原理化はできない。
複数の体験を横串に通して、初めて原理化、普遍化できる。
「これを使ってください」
と自信を持って言えるのである。
もちろん、これは原理化じゃないと突き返される場合もある。
でも、それを繰り返すことで進化していく。
原理化することにより、
越権行為に意味も出るし、それをやりたくなるのである。
職責を超えた行動ができる人が多い会社は、間違いなく優れた会社だと思う。